◆急性リンパ性白血病・クローン病◆移植後【退院1週間】

退院日

2020年10月23日退院


退院1週間後

急性リンパ性白血病(フィラデルフィア染色体陽性)と診断されて、私は約半年入院しました。

2020年4月15日が最初の入院です。

1回の入院が、約1か月で、1週間ほど退院というのを3回行い、4目の入院で、さい帯血移植をしました。

4回目の入院が、白血病治療の最後でした。

白血病と診断されて、私の場合は、治療がうまくいけば、半年ほどの入院で終わると言われていたため、とても順調に治療が進みました。

治療の副作用で、辛い時もありましたが、私の場合は、1回目の入院から、白血病細胞がしっかり減少しました。

抗がん剤の影響で、白血球や、赤血球が減少しても、順調に入院予定内に回復しました。

私は現在30歳半ばです。

治療前は、30代は中途半端な年齢だと、感じていました。

高齢でもないし、若くもない…

10代や20代のような体力はない

しかし、治療が終わって思い返すと、30代はまだまだ若かいようでした。

血液の病気で入院している患者さんの年齢は、様々でしたが、30代はとても若いほうで、そのため、私は人より回復が早く、退院も予定通りできました。

入院中に気を付けること

私が入院していた病棟では、血液の病気の患者さんだけが、入院していました。

白血病の人が、多かったのですが、3分の2くらいは、他の血液の病気の患者さんでした。

ほとんどの患者さんが、抗がん剤治療で、1か月入院して、1週間退院するという治療をしていました。

病気の種類が違うので、抗がん剤の種類は違いました。

毎回、同じ抗がん剤を使う患者さんもいれば、私の場合は、「リンパ性白血病 フィラデルフィア陽性」毎回、違う抗がん剤でした。

そのため、副作用の症状も、毎回違いました。

抗がん剤治療といえば、映画やドラマのイメージで、たくさん嘔吐するイメージがありますが、そこまでひどくはなく、思ているよりも、きつくはありませんでした。

※ 骨髄移植時の放射線治療と抗がん剤は、全く別の辛さになります。

抗がん剤を体に入れる時には、一緒に吐き気止めの点滴をしてくれるためです。

今は、辛い副作用をある程度、軽減してくれる薬があります。

しかし、副作用は多少あります。

副作用で一番しんどい時は、体もきついうえに、食事もできません。

食べれたとしても、嘔吐してしまいます。

そうなると、栄養が足りず、辛さも増します。

そのため、ご飯を食べれる時は、しっかり食べて、痩せている人は、少し太った方がいいと思います。

私の場合は、入院前より5キロ痩せました。

栄養の点滴も入れてくれますが、痩せていきます。

痩せると、体力が大きく奪われるので、しっかり食べることが、大事だと思います。

入院初期


退院前


上の写真では入院初期と退院前では、痩せているのが分かると思います。

入院前は、51キロ体重がありました。

退院前は、46キロになりました。

骨髄移植(さい帯血)をして長く寝たきりになり、筋肉がたくさん落ちたため、見た目以上に痩せました。

入院中は、体力を少しでもつけようと思い、ストレッチをしていました。

少づつ体をほぐし、1回目の入院でY字バランスが出来るようになり、退院する頃にはI字バランスが出来るようになりました。

両親と帰宅

退院当日は、両親が迎えに来てくれました。

その帰り道では、ジョリーパスタで、「チーズたっぷりのミートソースパスタ」と「ピザ」を食べました。

骨髄移植後(さい帯血)は、食事は気をつけなければいけません。

注文したパスタが届いた時に、チーズのかたまりがあったため「大丈夫かな?火は通っているかな?」と心配になりました。

チーズの場合、ナチュラルチーズは、菌が生きているため食べることが出来ません。

プロセスチーズのように、加熱されたチーズは菌が生きていないため、食べることが出来ます。

今までなら、気にしなくてよかったことも、これからは、気をつけなければいけません。

ランチ時だったため、日替わりランチのセットに、スープバーが付いていました。

美味しそうなコンソメスープで、飲もうと思ったら、「あ!飲めない」と、途中で気づきました。

スープバーは、作った料理を、長時間保温されているため、免疫が落ちている、私は飲むことが出来ません。

移植後の食事

骨髄移植後(さい帯血移植)は、気を付けることが、たくさんあります。

移植をすると、免疫抑制剤を1年ほど、飲まなければいけません。

新しい血液細胞が、移植者の体を敵とみなして、攻撃するからです。

この症状をGVHDと言います。

GVHDの症状を抑えるために、免疫抑制剤を飲みます。

そのため、細菌や、ウイルスには注意しなければいけません。

家の中でも、感染症を起こす可能性があるため、清潔にする必要があります。

食べ物は、特に注意が必要です。

摂取不可の食べ物

肉類

生肉・生ハム

魚介類・海草

生魚・カルパッチョ・スモークサーモン・生の魚卵・生の海藻・二枚貝

卵製品

生卵・半熟卵・温泉卵

野菜

十分に洗っていない野菜・生のスプラウト(もやし・かいわれ大根・豆苗・ブロッコリースプラウトなど)・サラダバー

果物

皮をむかない果物・グレープフルーツ(はっさく・だいだい・ザボンなど)

飲み物

湧き水・沸騰させていない水道水・温泉水・井戸水・開封後24時間後の飲み物・ルイボスティー

乳製品

乳酸菌飲料・自家製バター・生クリーム・プロセスチーズ以外のチーズ

パン類

陳列されているパン

デザート

加熱していないドライフルーツ・生の木の実・はちみつ・するめ等の干物

その他

納豆・梅干し・漬物・味噌・生醤油・自然解凍の冷凍食品・充填豆腐以外の豆腐

生の食べ物は、菌が付いているため、食べることが出来ませんが、二枚貝も食べれません。

二枚貝はプランクトンや砂を食べて、毒化しており、加熱しても毒素が死滅しません。

生野菜は十分に洗う必要があります、土に含まれる細菌が付着しているためです。

また、生のスプラウトは洗浄では、菌を取り除くことが出来ないため、食べれません。

皮をむかないフルーツは、表面に細菌が付着しているため、食べれません。

グレープフルーツ類(みかんは食べれます。)は、免疫抑制剤の血中濃度が上昇するため、食べれません。

逆に、ルイボスティーは、免疫抑制剤の血中濃度が、下降します。

はちみつは、ボツリヌス菌による食中毒の可能性があるため、食べれませんが、加熱されていれば、食べることが出来ます。

肌・爪の乾燥

移植後は、GVHDの症状が皮膚に出たため、ステロイドや保湿クリームを塗っていました。

症状は、皮膚の湿疹と、痒みです。

初めは、赤いポツポツができ、それが段々大きくなり、全身に広がりました。

赤みは段々ひどくなり、耐えれないほどの痒みがありました。

も眠れないくらいの痒みで、痒み止めをいくつか処方してもらいましたが、効いている実感はありませんでした。

ピークを越すと、赤みが薄くなり、肌が茶色っぽくなりました。

そして、段々皮がむけるようになりました。

皮がむけたところは、肌がきれいなのですが、残ったところは茶色く、肌の色が悪く見えていました。

肌の皮がむけてきて、しばらくすると、爪の乾燥が気になりました。

爪の根元に段差が付き、段差の部分が乾燥していました。

退院する頃には、皮膚のかゆみは、ほどんどなくなったのですが、茶色の皮膚が残ったままでした。

退院して、自宅に帰ると、いきなり肌の乾燥が気になりました。

何もしていないのに、手の平が乾燥して、指先が痛く、ヒザや太ももの乾燥もひどく、ピリピリしていました。

次の日からは、病院にいる時よりも、保湿をしっかりしました。

爪の乾燥もひどく、2枚爪になって、爪がはがれそうだったため、クリアのマニュキュアを塗りました。

肌の乾燥が気になると思っていたら、入院中は残っていた、茶色の皮膚が、1日から2日で、ほとんどなくなっていました。

床の掃除をすると、粉のようになった皮膚がたくさん落ちていました。

新しい皮膚が出てきたため、皮膚がピリピリする日が、1週間ほどつづきましたが、症状は少しづつ良くなってきました。

乾燥しないように、保湿をしたり、手は特に痛かったため、保湿をし、手袋を24時間つけるようにしていました。

今は、キレイに見えますが、少し肌がまだらになっています。

GVHDの肌への症状は、治まりつつありますが、ヒジやヒザ、ふくらはぎなどに少し痒みがあります。

GVHDは治まったと思っても、ぶり返すことがあるので、ステロイドはまだ塗る必要があります。

食中毒!?

自宅に帰ってからは、自分でご飯を作りました。

白血病になる前は、いつも「野菜たっぷりスープ」 を夜ご飯に作って食べていました。

その頃は、低カロリーで、野菜やタンパク質を摂取することを意識していました。

入院してからは、病院の食事を参考にして、色々な料理を作るようにしました。

しかし、久しぶりの料理と、今まであまり、作ってこなかった料理を作ったため、作った料理が生でした。

その日のメニュー
  • 茶碗蒸し(生)
  • 水炊き(鶏肉に火が通っていない)
  • サラダ

茶わん蒸しは、表面だけ固まっており、中が固まっていませんでした。

しかし、そのまま食べてしまいました。

水炊きの鶏肉は、かじると、肉が生ということに気づき、戻して、もう一度加熱して、食べました。

食事が終わり、すぐに、吐き気が出ました。

トイレにしばらくいたのですが、吐くことが出来ず、寝るまで、気持ち悪さが続きました。

そして、朝3時くらいに目が覚め、水様便がたくさん出ました。

食中毒の症状は、熱は出ず、これだけですみましたが、免疫がないので、本当に気をつけなければいけませんでした。

偶然、次の日が病院の通院日だったため、検査をしてもらいましたが、異常はありませんでした。

細菌対策グッズ

骨髄移植(さい帯血)をすると、しばらく免疫抑制剤を飲まなければいけないため、細菌や、ウイルスへの感染が心配になります。

そのため、入院中に、細菌対策グッズをインターネットで購入しました。

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免疫抑制剤を使っていたり、免疫が低下している人は、ペットボトルの飲み物を飲むか、水を沸かして飲まなければいけません。

スティックタイプのお茶があれば、手軽にいっぱい分のお茶を飲むことが出来ます。

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